時事

天安門があった6月4日です。今年で30年になりますから、ずいぶん昔のように記憶のかなたにありますが、あの当時と今の中国は何一つ変わっていません。西側諸国、特にアメリカが対中政策を誤った結果が現代の覇権主義的中国の姿です。

過去は中国政府に対し刺激しないようにしていたアメリカも、先日の記者会見で直接的に批判しました。





「徹底した虐殺行為だった」天安門事件30年、米国務省報道官

5/31(金)

 【ワシントン高本耕太】米国務省のオルタガス報道官は30日の記者会見で、6月4日で発生から30年を迎える中国の天安門事件について「平和的に抗議活動をしていた人々に対する徹底した虐殺行為だった」と指摘し、「罪のない命が失われた痛ましい事実を忘れない」と述べた。

 オルタガス氏はまた、犠牲者数など事件の詳細を明らかにせず、抗議参加者や遺族らへの弾圧がいまだ続いているとし、「中国共産党による構造的なおぞましい抑圧。今日の世界で起きている悲劇の一つだ」と厳しく批判した。

更に、当時の学生リーダー、王丹氏が日本へ来日し時事通信のインタビューに答えています。

「中国共産党に希望抱くな」=日本は民主化関心を-天安門学生リーダー

 1989年6月に中国の学生・市民の民主化要求を、軍が武力弾圧した天安門事件から30年の節目を迎え、当時の学生リーダー、王丹氏(50)が来日し、東京都内で時事通信の単独インタビューに応じた。

 王氏は「30年前、私が学生の時、天安門広場にいたのは中国政府に希望を持ったからだ。あれから30年がたち、われわれはもはや共産党が民主化を掲げるという希望や誤った幻想を抱いてはならない」と訴えた。日本の政府・民間に対しては「中国の民主化にもっと関心を持ち、支持してほしい」と求めた。

 当時北京大の大学生だった王氏は事件後、当局の指名手配リストの筆頭に挙げられた。2度投獄されたが、国際社会による圧力の結果、98年に仮釈放され米国に亡命した。現在は米国で中国の民主化を目指すシンクタンク所長を務める。

 王氏は30年前を振り返り、「一貫して中国政府が(市民に)発砲しないと認識していた」と述べ、軍の発砲には「とても驚がくした」と証言。犠牲者数については中国政府発表の319人より多く、「少なくとも2000人」との見方を示した。また「弾圧がなければ、中国はとっくに民主化していただろう」とも語った。

 中国共産党に「希望はない」と述べつつも「二つの望み」があると説明。「一つは、習近平(国家主席)の強権的手法は、共産党内部の権力闘争や分裂をもたらすこと。もう一つは、中国の深刻な社会矛盾と経済減速が進むと、政府と民衆は衝突する。それを鎮圧する共産党への民衆の抵抗は高まる」と述べ、中国の変革に期待を示した。

 一方、「日本の政府・民間は中国の民主化への関心が高くない」と失望感を表し、尖閣諸島や南シナ海などの問題で「中国と対立する日本が共産党に手を貸すメリットがあるのか」と疑問を口にした。その上で「中国が民主化すれば、日中は良好な関係を築ける。日本が中国の民主化を支持すれば日本や東アジアにプラスになる」と強調した。 





当時は日本も弱腰でした。政府の頼りない発表を聞いてガッカリした記憶もあります。しかし、安倍総理になってからの日本外交は着実に進み、世界からの信頼度も増しています。

ただ、沖縄は時間が止まっているようで下記のニュースが入ってきました。中国に気を使い刺激しないようにしようと玉城知事が言ったようですが、日本の領海侵犯を繰り返し、日本漁船を恫喝する中国船に対し、日本人漁民の安全ではなく中国に阿っての発言。もう、この際、中国から援助を受けていますと言えばいかがですか?公安もわかっているようでリストに上がっていますよ、玉城さん。





玉城沖縄知事、海兵隊駐留せずとも「日米安保体制毀損せず」尖閣の中国公船「刺激控えなければ」

2019.5.31

 沖縄県の玉城デニー知事は31日の記者会見で、米海兵隊の沖縄駐留について「海兵隊が沖縄に駐留せずとも、日米の安全保障体制を毀損(きそん)することはないという考えもあろうかと思う」と述べた。また「海兵隊の抑止力は全体の一部で、海兵隊のみが抑止力として強調されるものではない。それ以外の戦力でも十分、対処可能なのではないか」とも述べた。

 玉城氏は今月14日付で送付した米政府・軍関係者への書簡で「米国は海軍と空軍によって中国・北朝鮮問題に対応することができるだけの力を有する」と述べていた。

 一方、同県石垣市の市議が乗船した漁船が5月24日に尖閣諸島(石垣市)周辺海域を航行した際、中国公船に追い回されたことについて、玉城氏は「中国公船が(尖閣諸島の)周辺海域をパトロールしていることもあるので、故意に刺激するようなことは控えなければならない」と述べた。