時事
中国はドル建て債権を抱えているので、どうしてもドルが必要になります。貿易でドルを取得するのはもちろんのこと、アメリカで上場することでドルを得、さらにアメリカの市場を使いドル建ての社債を発行していますが。下記の記事にあるように、目を付けられている中国企業はもちろんのこと、そうでない中国企業も遠くない日に、アメリカでの上場は不可能になるでしょうし、既存の中国の上場企業も上場廃止に追い込まれます。中国はそれを見越して、香港、上海で上場させる方向に変化していますが、米当局が厳しく追跡調査に入っているので、中国内でプールした人民元で買いに入っている状況です。即ち、上場によってやCPに高い価格がついたとしても「逃げ道を失った人民元」が投資されているだけですから、全くドルは手当できていません。思うに、金利分づつ、だいたい3~4%づつが辺凹んでいるんじゃないでしょうか(笑)。まるでジャパンライフの大型版です。
米ルビオ上院議員、取引禁止リスト入りの中国企業の上場を廃止 法案提出
2020年10月30日 12時44分
米国マルコ・ルビオ上院議員は、国防総省や商務省のブラックリストに掲載された中国企業を、米市場から上場廃止させたり、上場を阻止する法案を提出した。米国からの投資に依存している中国企業に打撃を与え、米金融市場からの中国マネーの排除を後押しする狙いがある。
提出された法案は「米国金融市場の誠実とセキュリティ法(American Financial Markets Integrity and Security Act)」と名付けられ、ルビオ議員とマイク・ブラウン上院議員 (共和党) が共同提案した。
法案は、米投資会社、退職基金、保険会社が、商務省の取引禁止リストに載る中国企業や、米国防総省が作った中国軍支援企業リストに載る企業の株式を取得することを禁止している。法案が可決されれば、取引禁止リストに載っている中国企業は、1年の猶予期間を経て、米国の取引所での上場を禁止されることになる。
商務省や国防総省のリストには、人権侵害に関与する企業と指摘された監視カメラ大手・杭州ハイクビジョンや、国有通信大手チャイナモバイル、チャイナテレコムなどが含まれる。
ルビオ氏は声明の中で、提案された法案で「共産党に私たちの金融システムを利用できなくなると明白にする」と書いた。
5月、米上院は、中国企業が米国の監査規則に従わない場合、取引所から排除する法案を可決した。8月には、公開企業会計監視委員会への会計書類の提出を義務づけて、この義務を怠ると上場廃止もありうるとした。
ロナルド・レーガン政権の元ホワイトハウス高官で、米国資本市場における中国企業の規制強化を求めてきたロジャー・ロビンソン氏は、ロイター通信に対して「中国本土企業は、インデックスをベンチマークとする上場投資信託 (ETF) を通じて、米国資本市場への規制されていない、審査もされていない『バックドア』を通じて米市場に自由なアクセスを持っていた」と指摘。ルビオ議員の法案は、この穴を埋める法律だと指摘した。
しかし、アリババ・グループ、京東(JD.com)、網易(NetEase)など、米国に上場している中国企業の多くは、外資を引き付けるために、香港での二重上場を模索している。アリババのアント・グループもまた、香港と上海で二重上場して、新規上場では世界最高となる340億ドルが見込まれている。
米誌バロンによると、アナリストらは、中国企業が米監督機関の迂回して投資を呼び込もうとしているが、米議会は超党派で対中強硬姿勢が優っており、今回のルビオ議員の法案よりも、さらに中国資本による厳格な法律が制定される可能性もあるとみている。
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