QE

QEとは「貨幣の量的緩和」、即ち、マネタリーベースの拡大です。マスコミや左派識者からは「日銀がどんどん紙幣を印刷すれば‟ハイパーインフレ”になる」という声が聞こえますが、為替理論からズレた間抜けな理屈です。為替は幾らが適正かは、その時代によって様々ですが、大事なことは安定させることで国内産業に影響を与えないことです。現在のIMFバスケッツに入っている米ドル、ユーロ、日本円、中国人民元のうち、ドル、ユーロ、円で全体の98%を占めますから、FRBがドルを、ECBがユーロをQEに導けば、自動的に日銀は円を刷り金融緩和に動かねば、「円対ドル」、「円対ユーロ」の為替が「円高」にシフトしてしまいます。極めてシンプルな構造の為替政策を歪めているのは上記に書いたようなマスコミと識者で、日銀のインフレ論者のキャリアが導いているのでしょう。お金は「モノ」です。物々交換を省略するためにできたモノ。モノは少なければ価値が上がり、多ければ価値は下がります。みんな、お金を誤解しているのです。

下記のグラフ、大事なのは2つ目に張り付けたQEの伸びです。ドルとユーロに対して円のQEが足りていないために3~4円ほど円高に振っているのが現状です。