東沙防衛

これは非常に重要な内容で、明日載せるコラムとも関係しています。石垣を含む近隣諸島周辺には連日中国艦船や民船を装った組織的な艦船が表れています。一方、石垣市を含む沖縄県の沖縄本島は、相も変わらず中国と朝鮮に感化された左巻きの巣窟のままですが、本当は無視し諸島を固めなければなりません。



海上自衛隊の石垣島配備が実現するまで、日米やクアッドで対応を 

2021年01月02日 14時15分 

あまり大きなニュースにならなかったが、沖縄県にある民間組織・八重山防衛協会は昨秋、政府に対して、海上自衛隊の南西諸島への配備を要請した。 八重山防衛協会は防衛意識を啓発する目的で、沖縄県の日本返還後の1970年代に創立された。石垣島やその周辺諸島の経済界や政治家、自衛隊の元隊員など約140名で構成されている。現在、石垣島で建設されている陸上自衛隊の基地の配備にもかかわってきた。 3期目を数える中山義隆石垣市長は同協会の名誉顧問を務める。2010年初め、保守派の中山氏は42歳で初当選した。その年の秋には民主党政権が誕生したにも関わらずだ。 日本の国境の島である石垣島に住む有権者は、国家安全保障について高い意識を持っている。歴史的に石垣島に属してきた尖閣諸島に対する中国の領土的野心が明白になった近年、この傾向は顕著になっている。自衛隊の施設を持つ2つの近い島、与那国と宮古島も同じように防衛意識が高い。 2020年10月20日、長年会長を務める三木巌氏と同協会役員の計7人は防衛省を訪れた。安倍晋三前総理の実弟で、新たに防衛大臣に就任した岸信夫氏宛てに、「八重山圏域に海上自衛隊の拠点となる基地等配備要請書」を提出した。大臣の代理に要請書を受理した同省整備計画局防衛計画課課の複数の職員は、訪問団と面談している。 八重山防衛協会はその前の9月11日に開催した会合で、この要請書を承認した。中国の漁船が日本の領海で日本海上保安庁の巡視船「よなくに」と「みずき」に意図的に衝突した事件から、ちょうど10年を迎えていた。同協会は、海上自衛隊のプレゼンスの必要性を長い間主張してきた。 約8年間続いた安倍晋三首相の退陣を受け、菅義偉政権は、この配備要請承認の翌週の9月16日に誕生した。安倍総理は在任中、民主党時代に削減された国防予算を増やし、日米防衛協力指針の更新し、新たな安全保障法制の整備、自衛隊の活用に関する憲法解釈の変更も行った。また、多くの友好国との間の物品役務相互提供協定(ACSA)にも署名した。 そして、政府は陸上自衛隊を2016年3月に与那国島、2019年3月に宮古島、奄美大島に配備した。2018年3月には水陸機動団(陸上自衛隊内の海兵隊部隊のような組織)を創設し、2019年3月には石垣島に陸上自衛隊の施設の建設を開始した。くわえて、石垣島の海上保安庁の力を大幅に高め、2016年に那覇基地の航空自衛隊F-15の数を倍増させ、2020年4月に沖縄県警察内に国境離島警備隊を創設した。 これらの対応は評価できるし、必要な措置だが、私を含めた専門家たちは十分だとは考えていない。だからこそ、私たちは、この地域における海上自衛隊のプレゼンスをつくるための請願を歓迎している。米海兵隊のグラント・ニューシャム大佐(退役)は、「賢明な人は、石垣島などの地域に海上自衛隊を誘致するという考えを聞いて『えっ、まだなかったのかい。一体どうして?』と思うだろう」と半分冗談を言っていた。 しかし、今回の要請で全ての問題を解決できるわけではない。海上自衛隊は、陸上自衛隊と航空自衛隊をはじめ、海上保安庁などの他の機関との統合運用能力を拡大することが重要だ。また、配備する艦艇の種類、その場所や使用施設などは、競合する限られた予算と人手の要件に合わせて決定する必要がある。実際、海上自衛隊の関係者を含む現在および過去の防衛の当局者は、日本がそもそも石垣島に配備する余裕はあるのかと心配している。 八重山防衛協会は、時間がかかるだけではなく、リソースと思考のシフトも必要だと考えている。例えば、三木会長は、彼の提案が実現するには「3年から10年」かかるかもしれないとみている。だが、配備に向けて行動を始めるべき時期は来ている。 このため、私は、海上自衛隊の配備が完成するまでの間、米海軍の軍艦が海上自衛隊の艦艇と交代で、石垣島や他の島々への定期的な寄港を行うことを提示したい。そのメリットは作戦計画者や運用実施者にとっては明らかであるため、ここで省略する。 日本はクアッド(QUAD)と呼ばれる日米豪印の戦略対話のパートナーにも、これらの寄港を開放することもできる。また、日本との間でACSAを持っているフランス、カナダやイギリスとの関係がますます緊密となっており、それらの海軍も補完できる。 これが実現できれば、海上自衛隊の艦艇と同盟国や友好国の軍艦が石垣島などに隔月で寄港することが可能になる。フルタイムの展開が維持されれば海上自衛隊の負担は軽減され、同盟国や友好国などとの間の相互運用性も向上するだろう。 ________________________________________ 執筆者 ロバート・D・エルドリッヂ  

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