時事

下記はロイターの記事です。つい先日まで、多くのエコノミストは「円高!」、「円キャリーに入った」、「1ドル100円を切る」などと言っていたのを覚えていますか?僕はドル125円が円の実力だと5年ほど前から思っています。アベノミクスが始まり、流れに乗ったころは1ドル125円まで行きました。そして黒田総裁が「イールドカーブ。コントロール」なる言い訳で金融緩和を閉じだしたころから円が高くなり110円台で落ち着いていましたが、昨年10月の消費税増税で円高基調が作られ、コロナで一気に104円まで行きました。

しかし、多くの国や企業はドル建て債券を発行しておりドルが必要になります。コロナでへこんだ数字の手当に新たに債券を発行するのもドル建てですから、アメリカは、どんどんドルを刷ってPBを膨らますことが正義となり、米政府はそれを口実に大型の経済対策が打てます。言い換えれば、アメリカ国債が増刷されたり市場にドル札を万円さすことが世界を救うという実にありがたい効果があるのも、米ドルが基軸通貨であるという世界唯一の特権ですし、米ドルが破綻するという事は世界が破綻するという事に直結します。

中国がアメリカを抜くなどというたわけた話は、無知で経済学を知らないのか、中国に抱き込まれているのかのどちらかしかありません。世界は、好む好まざるにかかわらず、戦後の長きにわたってアメリカ型価値観を受け入れてきました。今後の将来にむけ、それを中国型の価値観、共産党の価値観を受け入れるのですかという選択肢に対し、世界中が中国の価値観を受け入れるなど有得ないのです。



FRBバランスシート過去最大に、連銀貸出も急増 危機対策に効果

Reuters Staff

[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が19日公表したデータによると、FRBのバランスシートは今週、過去最高の4兆7000億ドルに達した。金利を引き下げた割引窓口(ディスカウント・ウィンドウ)貸出制度の利用も増えた。新型コロナウイルス流行による経済への影響を軽減するため打ち出した措置の効果が出始めている。

ディスカウント・ウィンドウの利用は280億ドル超と、前週の1100万ドルから急増した。FRBが経済全般への信用供与に向け、金利を引き下げ、銀行に同制度の利用を促したことが背景。

同制度を巡っては、経営難の兆候と受け取られる可能性から利用を避ける銀行も多いが、FRBは15日、金利を0.25%に引き下げ、貸出期間を最長90日とし、利用を促した。[nL4N2B80HG][nL4N2BA0ZW]

FRBは19日のデータ公表の際に声明で「今週のディスカウント・ウィンドウを通じた貸し出しが大幅に増加し、家計や企業への信用供与支援に向けた調達手段としての利用に、銀行が前向きな姿勢を示していることは勇気付けられる」とした。

今週の同制度利用額は、米国が2007─09年のリセッション(景気後退)から脱却する途上だった09年10月以来の高水準だった。

同制度の貸し出しや、レポオペの拡大、債券買い入れ再開を通じてFRBのバランスシートは4兆7000億ドルに達し、過去最高を記録。前週から約3500億ドル拡大し、拡大幅も、前回の危機時を上回り、過去最大となった。