中共

既に始まっている中国共産党との戦いを進めるのに必要な知見を考えます。

中国共産党は現代における左翼のボス、総本山です。それゆえ、その行動パターンも左翼の王道といえるものです。最たるものは、「加害者であるのに被害者のふりをする」のはスターリン時代から変化のない特徴です。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックにおいて、中国政府が加害者であると認識している日本人は果たしてどれだけいるのでしょうか!?日本の報道機関の不誠実さが露骨に表れています。

このウイルスは、たまたま運悪く中国で発生し、不可抗力として世界に広がったわけではありません。SARS、鳥インフルエンザなど、中国がしばしば(常に)病気の感染源になるのは、衛生管理に問題があるからです。中国政府は問題が度重なり生じても有効な改善策をとってきませんでした。さらに、今回の新型コロナウイルス問題では、中国当局の初期対応にも著しい瑕疵があったのは間違いありません。

昨年12月の段階で、武漢の医師たちは異常に気づいていました。殉職した李文亮医師は有名ですが、その前にSARSとの類似性、ヒトーヒト感染を確認し警鐘を鳴らしていた艾芬医師もいました。しかし、彼女はその後行方が分からなくなり、粛清による隠蔽工作が行われたと考えられていましたが、4月半ばにSNSとYouTubeを再開。しかし、その挙動は不審でおびえているように見えるため、中京に脅迫されているという書き込みが殺到しています。台湾当局も昨年12月に中国でヒトーヒト感染が疑われる事案が起きているとWHOに警告していたことを証拠付きで公表しています。

しかし、1月初旬に中国政府はヒトーヒト感染の証拠はないと語り、WHOは1月14日に中国政府の情報を追認し、そのまま世界に向けて発信しました。WHOが限定的ながらヒトーヒト感染の存在を認めたのは1月19日になってからです(ただし、1月30日時点でも中国外でのヒトーヒト感染は限定的だと発表していました)。中国政府は1月23日に武漢を封鎖しましたが、その後も中国人の外国への渡航を制限せず、むしろ渡航制限を試みようとする諸外国を糾弾し続けました。その結果、春節に大量の中国人が海外に渡航し、ウイルスが世界中にばら撒かれたのです。中国以外の国が発生源であったならば、全くあり得ない対応です。

なぜ、ここまで対応が酷かったのか。中国共産党が中国が世界経済から切り離されて孤立することを恐れたからだと考えます。中国内だけで病気が拡大すれば、諸外国は中国抜きのサプライチェーン確立に動くと考え、そうすれば、中国共産党の支配は大きく揺らぐことになります。病気が世界に拡散すれば、他国も疾病対策に追われ、中国だけが不利を被ることはなくなる。中国共産党の過去の蛮行を考えれば、彼らがこのように考えていた蓋然性は高いのです。

たとえ、中国共産党にウイルスをばら撒く明確な意図がなかったとしても、上述の状況を考えれば、ウイルスが世界にばら撒かれても仕方ないという未必の故意が彼らにあったことは間違いありません。ですから、これが刑事事件であれば、中国共産党の殺人罪は十分成立するのです。

中国共産党の唯一の関心事は、自らの権力の維持と拡大だけです。これは中国の長い歴史で繰り返し行われてきたことで、近代になってもその遺伝子に変化はありません。そのためには、どれだけ多くの命を奪うことも厭わない、全くそんなことは躊躇しません。それは、今回の新型コロナウイルス問題に限った話ではなく、大躍進、文化大革命、ウイグルでの核実験、天安門事件、チベット・ウイグルでの少数民族弾圧などをみれば分かる通り、中国共産党のDNAに刻み込まれた思想というより、その思想が共産党そのものなのです。

今後、中国共産党はありとあらゆる手を使って、新型コロナウイルス問題による自らのダメージを最小限に抑え、あわよくばこの事態を悪用して自らの権力を拡大しようと目論むでしょう。実際、中国外務省の趙立堅副報道局長は、新型コロナウイルスが米国起源だと発言し、念を言ったことに、それを裏付けるとされる捏造文書をカナダ人の共産主義者に書かせSNSで拡散しました。さらに、フランスへの医療支援に中国の5Gを導入することを条件にしたとの報道もあります。

続く。