時事

下記はAFPの記事ですが毎度のことながら程度が悪い。G7であれG20であれ、それ自体既に形骸化している理由が分かっていません。大型の国際会議の意義はメインとなる会議ではなくサブにあります。ですから米朝会談も可能になりました。各国首脳はサブで行われる会議についてマスコミにコメントをしません。ここが重要(笑)。わかってないなあ

今から二十数年前、時代がグローバルと叫びだしたときに大型会議の意義を失いました。その時、「多様な価値観を認めよう!」と叫んだ瞬間、会議は迷走します。多様な価値観は多様な問題を生み、多様な問題は多国間協議ではなく個別協議になります。マスコミは既に斜陽産業だと認識しなければ、情報についていけませんよ(笑)。





G20は必要か? 大阪サミットで無力さ浮き彫りに

6/30(日)AFP=時事

【AFP=時事】大阪で行われた20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の独善的なアプローチと、貿易から気候変動までさまざまな問題に対する各国の見解の相違の拡大に圧倒される形になり、今の世界にG20が担うべき役割はあるのかという疑問が専門家の間で浮上している。

 先進7か国(G7)を拡大したG20は以前から、憲章や明確な権限、執行力がない、結論が出ないにもかかわらず多額の費用が掛かるサミットを開催している、開発途上国のほとんどが除外されているといった批判にさらされてきた。

 これまでG20に対する圧力は反グローバリゼーション活動家からのものだったが、28、29日の両日行われた今回のサミットはG20の正当性に関わる問題が内部から生じている可能性を浮き彫りにした。

 安倍晋三(Shinzo Abe)首相は、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」について、全参加国が一致してより踏み込んだ取り組みを表明することを模索していたが、米国が抵抗。議長国の日本は最優先課題を達成できなかった。

 大阪での最大の課題となっていた米中貿易戦争は、サミットに合わせて開かれた米中首脳会談で協議され、G20は無力だった。

 カナダのシンクタンク「国際ガバナンス・イノベーション・センター(Centre for International Governance Innovation)」のトーマス・バーンズ(Thomas Bernes)氏は、「G20は協力のためのフォーラムとして設立されたが、問題は、もはやG20がその目的を果たすことができない状況になったのではないか、ということだろう」と語った。

■G20:さまざまな利害の運命共同体

 G20の基本的な目的は世界経済の安定の維持だが、「米国第一」を掲げるトランプ氏の対中貿易戦争によって世界経済は大打撃を受けている。

昨年アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれたG20サミットと同様、大阪サミットも世界の2大経済大国の貿易戦争に乗っ取られたも同然だった。残る18か国は不運な傍観者の立場に追いやられた。

 バーンズ氏は、残念ながらG20には、米国に代わってリーダーシップを発揮できる国が存在しないと指摘。「問題は、リーダーシップがどこにあるのかだ。人々はこれまで、米国のリーダーシップに不満を訴えてきたかもしれない。(しかし)米国は少なくともいくらかのリーダーシップを発揮し、他の国々はそれに反応することができた」「いろいろ考えてみても、他にその役割を果たせる国があるだろうか?」と述べた。

 G20サミットの議長役を務めた安倍首相は気候変動問題に関する議論を進展させようとした。しかし首脳宣言は昨年使われた言葉を繰り返す内容で、大阪サミットはG20の無力さを浮き彫りにしただけのように見える。

 早稲田大学(Waseda University)の国際政治学者、山本武彦(Takehiko Yamamoto)氏は、20か国・地域はいずれも運命共同体だが、その利害はさまざまで、気候変動に関する残念な結果はG20の限界を浮き彫りにしたと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

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