時事

下記のニュース、実は大変重要なんです。たかが10億ドルなんて中国には関係ないだろうというのは間違いです。世界銀行が融資をする10億ドル以上に重要になるのは、世銀が融資しているという実績に基づき決まるクレジットスコアです。中国に関する正確なデータがない以上(中国の統計は全て粉飾ゆえに)、他の公の機関の判断を基にするしか基準がないので、例えば世銀が10億ドルを10年融資したとすれば、民間はその数割り増しなら安全…かな(笑)、というような決め事をして融資、出資、国債購入をしていきます。

以前から米財務省、米国務省からクレームは出してましたが、今回トランプ大統領がつぶやいたということは、世銀の対中融資がテーブルに乗るということです。現在、アメリカ政府は人権問題で中国に圧力を開始したところでの世界銀行へのクレームですから、人道違反を理由に対中融資を凍結すると、中国に対するクレジットスコアがつかなくなる可能性が高く、そうなると個別案件ごとに精査という時間のかかる作業が必要になりますから、中国は今までのようにバンバン手形、空手形を切り、札束で頬を叩く外交ができなくなっていきます。

日本の財務省の影響下にあるアジア開発銀行も世界銀行グループで、財務省の天下りが堂々と行われ、親中派の巣窟のようになっていますから、今後はアメリカが手を突っ込んで中国向け事案は減っていくでしょう(例外的なパンダ・ハガーのバカもいますが)。



米、世銀の対中融資を批判 トランプ大統領、圧力強化

共同通信社

2019/12/07 11:29

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は6日、世界銀行による中国への融資計画を念頭に「世銀はなぜ中国に貸しているのか。中国はお金をたくさん持っている。(融資を)やめろ!」とツイッターで批判した。世銀は5日、中国に対し、2025年まで年10億ドル(約1080億円)~15億ドルの低利融資を行う計画を承認した。

 米メディアによると、最大出資国の米国は融資計画に反対している。中国が世界2位の経済大国に成長したことなどを踏まえ、低・中所得国対象の融資プログラムから卒業させることを要求。ムニューシン財務長官は年10億ドルを下回る金額に減らすことを期待していた。